ペルケ式FET差動プリの応用実験 その2 [オーディオ]

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 前回の実験でそこそこまともな音で鳴ったペルケ式FET差動プリ回路を使った反転式ローパスフィルタですがちゃんと組んでみました。使ったパーツですがローパス用のフィルムコンは海神無線で買ったサンリング電子製オーディオ用・銅箔PPS(ポリフェニレンサルファイド)フィルムコンデンサです。2.2nFと220pFを買ってきました。選定理由は単純に見た目です。FETと並べて実装するとカッコ良さそうだったというただそれだけです。真ん中の4本の黒い円柱のようなコンデンサがそれです。抵抗は主要部はおなじみのタクマンオーディオグレードです。効果のほどは未だに良くわかりませんが1本30円と安価なので使いました。DACの抵抗I/V変換後のカップリングコンデンサはタンタル10μFです。電源系のデカップリングコンデンサは東信の一般グレードです。で、最後に出力部のカップリングコンデンサは私のお気に入りのASC製X335の0.47μFです。いつもはここに1μFを乗せるのですが基板スペースの関係で0.47μFです。ペルケ式FET差動プリはカップリングコンデンサの後ろから負帰還を掛けるのでカップリングコンデンサでの低域の減衰をある程度は補正してくれます。ですので容量が少なくても大丈夫です。(事前に大丈夫という実験をしたから自信を持って言っているだけですが 汗)

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 回路です。前述したカップリングコンデンサの容量が変わっているだけです。これで本来の設計値の周波数測定を行いました。

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 こんな感じです。出力側の受けは50kΩです。今回測った特性は緑の線で、ほぼフラットな特性となりました。前回のローパスの負帰還用コンデンサが倍だった測定結果は青の点線です。予想通りの特性となりました。低域側もカップリングコンデンサを0.47μFに減らした影響は無視できるレベルです。
 また、これと併せてローパス無しの特性も測りました。赤線がローパス無しなのですが、ほとんどPCM1781と同じ特性でした。前回の考察残項目としてPCM1781とTDA1543の高域特性の差はなにが効いているのかといところがありました。PCM1781には今回実験したローパスフィルタと同じ定数のオペアンプ式ローパスフィルタが入っており、違いは負帰還をカップリングコンデンサの前で取るかあとで取るかの差です。高域特性ではこの差は軽微と思いますので、このあたりを踏まえるとオペアンプ式とFET差動式の差で高域特性に差が出ているということになるのでしょうか・・・・  本当のところはPCM1781でペルケ式FET差動ローパスを組んでみるのが一番良くわかって良いのでしょうが、もはやそこまでの根性はありません。

 ところでなんでこんなにパワーを使って長々と測定してブログを書いているかというと、この回路良い音出しているんですよ。徹夜で今朝方組みあがってまだエージング真っ最中で試聴しているところなんですが、柔らかい響きが広がっておりメリハリも増して重厚な感じです。これが徹夜で組んだ興奮からくるブラシーボでないことを祈ってます。

ペルケ式FET差動プリの応用実験 [オーディオ]

 DACには普通はローパスフィルタが必要です。一般的にはオペアンプを使うのですが、ふとペルケ式FET差動プリアンプで作ったらどんな音がするんだろうと考えてしまいました。原理はオペアンプと同じはずですのでものは試しに作ってみました。使用するDACはTDA1543です。巷ではローパスなしで良い音がするという方が多いDACです。私はLCRで簡単なローパスを作って入れてますがオペアンプレスです。オペアンプレスが多数派の石のような気がします。オペアンプレスというキーワードにぴったりなので今回の実験に採用となりました。

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 早速回路を考えてみました。TDA1543は反転増幅式のローパスフィルタが必要です。オぺアンプの2段式反転増幅ローパス回路を使うことにして、PCM1781の回路定数を参考に上記の回路としました。この回路定数ならば手持ちのPCM1781・DACの測定データと直接比較できます。早速、手持ちの部品を使って組んでみました。

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 実験ですので部品選定は適当です。カップリングコンデンサはタンタルを使ってます。FETはペルケさん配布の選別品ですので失敗したときに取り外しできるように丸ピンソケットに立ててます。あと、ローパスフィルタの負帰還に使う220pFのコンデンサの手持ちが無かったのでやむを得ず470pFで代用してます。高域の減衰が半桁低くなりますが実験ですのでわかっていればOKです。
 さくっと組みあがったのでおそるおそる音だししてみました。まずはちゃんとした音がでてます。よかった~  早速何曲か試聴してみたのですが結構良い音で鳴ります。この回路ってちょっと良いかも・・・という手応えを得て上機嫌。ローパスが強めにかかっているのに高域が十分綺麗に聞こえます。へ~って感じ。LCRローパス版のTDA1543と比較して中域が太めに聞こえ、低域の力強さがあります。ま、少しエージングしないと音質はまだ良くわかりません。

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 次に波形確認をしてみました。歪みはありますがTDA1543はノンオーバーサンプリングの石なのでローパス掛けてもこんなもんでしょう。逆にちゃんとローパスが機能していてホッとしたという印象です。次にF特を測ってみました。

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 ローパスの負帰還用コンデンサが倍の容量ですので高域は設計想定より半桁低い周波数から減衰していると考えると、ちゃんと作ればLCRローパスフィルタの特性よりちょっと高域が出るぐらいに落ち着きそうです。ですがオペアンプを使っているという以外は同じローパス回路あるPCM1781ほど高域は出なさそうです。オペアンプ回路との差なのか1543と1781の差なのかはまた考察が必要です。

 こんな回路きっと誰も作ってないだろうし、それなりにまともな音で鳴っているしでもうちょっとこの回路で遊んでみようと思います。

AVアンプ DENON AVC3890と聞き比べてみました [オーディオ]

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 最近自作オーディオを作れば作っただけ良い音が出るので嬉しくなってますがそもそもメーカー製の製品と比べてどのぐらい違うのかちょっと気になりました。DACやアンプを何台も自作したのですが、段々似通った音となってそもそもこれがどくらい良い音なのかよくわからなくかったことが理由です。そこで我が家に唯一あるメーカー製のアンプであるデノン製のAVC3890と聞き比べてみました。このアンプは2004年製のAVアンプですが当時16万円程度したミドルクラスのアンプです。現在リビングで映画を見るためのサラウンドシステムを鳴らしてます。
 PS3を再生機として光ケーブルでアンプに繋いでアンプのDACでアナログ変換、スピーカー出力としました。で、出てきた音は聞き比べるまでもなく実に情報量の少ない眠い音です。音のキレというかアタック感が感じられません。艶を感じなんですよ。うわー、このアンプって買った時は良い音だと思ってたのになーっていうのが率直な印象です。複雑な思いですがこの2年半の自作の試行錯誤は凄い成果ということがわかりこれはこれで嬉しいです。私のDACやアンプって市販品にすると何円の製品レベルなんだろう?

銘板の製作 [オーディオ]

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 色々とオーディオ機器を自作してきましたが、タカチのケースで大きさも揃えて作っているためどれが何かわかりにくくなってきました。そこでそろそろ銘板を作ってみることにしました。写真はとりあえず作った真空管アンプ6BX7GT用です。カー用品店でシルバーとゴールドのカッティングシートを買ってきて台紙としてます。ヘアライン付きのシートですので金属っぽくて見た目はGoodです。印刷は家庭用のインクジェットプリンターを使います。ただ、直接印刷はできないので下の写真のようなプリンタ用転写シールやクリアラベルを使います。今回はこの2種類を試してみて出来の良いほうを採用することとします。

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 左が転写シールです。よくプラモデルに付いてくるデカールのようなシールになります。具体的な作り方を簡単に説明すると、台紙に鏡像印刷しておいて必要部分を切り取って貼り付けます。上から塗れティッシュで押さえて台紙を濡らすと印刷物だけ残して台紙が取れます、といったものです。3枚で440円とちょっとお高く感じますが、出来上がり次第で安く感じるかもしれないです。
 続いて写真の右側はインクジェット用のクリアラベルです。透明フィルムに印刷して貼り付けるだけです。普通のシールと同じです。シールぽい光沢感や不要部分が目立つ等のデメリットが容易に想像できます。A6サイズで5枚入って330円です。

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 今回使ったカッティングシートです。シールとなってますので、この上に先ほどの印刷物を貼り付けてからオーディオ機器に貼り付けます。

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 これが試作第一弾です。赤い方は2枚ともクリアラベルシールです。青い方は上がクリアラベルシール、下が転写シールです。クリアラベルは細かい気泡がいっぱい入ってしまいました。気をつけて貼ったのですが、貼った直後はほとんど気泡が無いのに周囲の不要部をきるとなぜか気泡が発生してしまいました。見た目も艶々感がいかにもシールっぽく感じます。台紙のヘアラインもほとんど見えなくなりました。
 これに対して転写シールの方ですが印刷用紙を不用意に触ってしまったため手の跡が印刷に出てしまいました。結構扱いに敏感のようです。出来上がりはフラットな艶感で、下地のヘアラインがそれなりに見えます。好みの問題ですが転写シールの方が私は高級感を感じます。転写シール採用!
 
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 早速アンプに貼り付けてみました。シールの色の選択は赤と青でどっちも良い感じでかなり迷いました。結局筐体がシャンパンゴールドなので台紙がゴールドである赤ラベルを貼ってみました。まずまずかっこよく見えます。なんだか売り物のように見えてきました(笑)

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 こちらは先日作ったDAC-PCM1781です。最初はアンプ同様の立派な銘板を貼ってみたのですがなんだかイメージと合いません。結局剥がして台紙なしで文字だけ貼りました。これだったら転写シールよりもレタリングシートの方が良さそうです。しばらくこのまま使ってみて違和感を感じなかったら他の機器にも展開しようかな。

パッシブプリの製作 [オーディオ]

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 最近一気にDACが増えたのですがメインDACであるTDA1543以外は全てボリュームレスなので追加でボリュームBOXが欲しくなりました。早速作ったので報告です。なんで表題がパッシブプリかというと少ないながらもセレクター機能があるからです。ラインバッファアンプは搭載していないのでプリアンプとは名乗れません。巷ではこれをパッシブプリと呼ぶようです。
 パワーアンプとヘッドホンアンプに出力を繋ぎたいのでトグルスイッチにて入力2Ch、出力2Chの切り替えが出来るようにしました。ボリュームは11接点2chのロータリースイッチを2個使ってLpad型アッテネータとしました。ツマミが左右独立の2個となってもやっぱLpad型の音質の良さにこだわりたかったですね。

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 アッテネータの製作にあたりサトー電気にて売られている中国製としか素性のわからないロータリースイッチを使いました。以前抵抗直列型のアッテネータ式ボリュームの製作に使ったものと同じです。10接点程度のもので2段2chのロータリースイッチで、更にエンドレスでないものとなるとなかなか候補が無いのですよ。しかもタカチのケースは高さが40mmしかありません。この高さに収まるロータリースイッチはこれしか私は知りません。これが1個たったの500円! タクマンのオーディオグレート金属皮膜抵抗を40本使ってボリューム部分のトータルコストは約2200円ナリ。アルプスのミニデテンテと大差無い金額でLpad型アッテネータが作れるとは恐るべしのコストパフォーマンス。ノンショーティングタイプのスイッチですので切り替えノイズが若干出ますがLpad型のせいかほとんど気になりませんでした。

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 抵抗比ですが表のように50kΩ受けとして5dBステップで50dBの調整幅を持たせました。音量の微調整はパソコンで行う前提ですのでこの程度の調整幅で十分です。

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 ハラワタです。信号線用のφ0.5の銀メッキ線が足りなくなってしまったのでとりあえず1ch分のみの結線です。シールド線はあえて使っていません。この程度の距離なら必要ないと判断しました。シールド線は寄生容量がそれなりにあるのでボリュームで減衰させてから以降の高域劣化が心配になります。なにはともあれ内部はスカスカです。

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 PCM1781・DACと組み合わせてみました。エージングなしの初っ端からなかなか良い音で鳴ってます。Lpad型のアッテネータは常時抵抗2本しか使わないためハンダによる接点劣化が少なくてエージングしなくても音が良いです。今回のトータルコストは箱詰めまでして5000円弱です。十分に実用的で音質も良くてなかなかおすすめです。

チーク材による前面板の製作 [オーディオ]

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 私がいつもタカチ製アルミケースの前面に貼り付けているチーク材の前面板ですが、手持ちが無くなったので4枚ほど作りました。板は東急ハンズで売ってます。900×45×10mmのサイズでお値段は約800円、ワンカット50円で切ってくれます。横幅202mmで切断すると4枚取れます。これを240番のサンドペーパーで下地処理してオイルフィニッシュで仕上げます。

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 オイルフィニッシュとはなんぞやという方もいらっしゃると思います。まあ平たく言うとニスの類でしょうか。普通のニスは木材の表面に樹脂膜を形成することにより素材の保護と色艶を出します。ですので最表面は樹脂膜です。これに対してオイルフィニッシュは木材に染み込んで固まることにより色艶を出します。ですので最表面は木材となります。手触りなんかは木材そのものの手触りですのでなかなか気持ち良いです。味噌汁のお椀もオイルフィニッシュの一種と言えば分かり易いでしょうか。お椀は柿渋なんかで仕上げるようです。オイルフィニッシュのメリットとしては塗りムラがほとんど出ません。これはオイルフィニッシュは布に染み込ませて木材に塗りこむようにして塗布するために余分な液は拭き取られてしまうからです。
 作り方としては前述のサンドペーパーで下地処理した後に2回オイルフィニッシュを塗りこみます。放置間隔は6時間以上が目安です。そして3回目の塗りこみ時はオイルフィニッシュを少量木材上に垂らしてサンドペーパーで水砥ぎのような感じで磨きます。砥いだ後は余分なオイルを布で拭き取ります。放置して乾いた後に4回目の塗りこみをします。乾いたら手拭で乾拭きして艶を出して完成です。

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 早速先日製作したPCM1781・DACに取り付けました。必要な穴を開けて裏側からネジ止めしただけです。中央のものが今回作ったものです。上段はAD1852・DACで、下段は昨年作った電子ボリュームです。以前のものと大差なくできました。やっぱこれが付いてないと私の自作という気がしません。そのうち名板も作ろうかな(笑)

DAC AD1852を箱詰めしました [オーディオ]

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 私のオーディオ自作のきっかけとなったデビュー作のアナログデバイゼスのAD1852を使ったDACです。以前電源トランスを焼いてしまって以来放置されていたものを満を持してケースへ実装しました。電源基板を新規作製したためこれからエージングですので音質に関するインプレはしばらく先ですが、とりあえずこんな感じで出来ましたという紹介です。

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 背面です。一系統のLineOutとデジタル入力端子であるUSB端子、あとはAC100Vのインレットだけですのでいたってシンプルです。

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 内部ですがごらんの通り高密度実装となりました。前回紹介したPCM1781・DACでも詰め込んだなぁと思っていたのに、あれがスカスカに思える密度です。左下のトランスは9V×2回路のものです。これをそれぞれブリッジ整流してデジタル用5Vとアナログ用5Vの2つの独立した電源としてます。AD1852はアナログとデジタルの5V端子が設けられているので2ch分用意しました。同一電源でも問題なく動きますし音質もちょっと聞いた感じでは差が判らなかったのですが折角自作するので妥協はやめました。次に左上のトロイダルトランスですが12V×2回路のものです。こちらはローパスフィルタに使われているオペアンプ用の±10V電源用です。こちらの平滑コンデンサですがいつもはMUSE・KZにFineGoldをパラで入れるのですが、今回はMUSE・ESをパラにしてます。理由は単にFineGoldが品切れだったのでESで代用というだけです。こういうことするからあとでDACの音質比較評価で困るんですよね・・・(^^;; この部分以外は先日紹介したPCM1781・DACとまったく同じ構成なんでエージングが終わったら音質比較予定です。

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 早速アンプに繋いで聞いてみました。今回もOSコンが何箇所か入ってますので100時間ぐらいは通電しないと本来の音は出てこないと思いますが、とりあえずちゃんと聞ける音で鳴ってます。思ったより低域が出ててちょっと驚きました。AD1852ってもっとモニター的な音と思っていたのに・・・ ローパスフィルタのオペアンプはとりあえずOP275を使いました。入力段がFETのオペアンプで安価なのに癖の無いバランスの良い音を出す印象の石です。オペアンプの手持ちは10種類ぐらいありますのでそのうち取り替えて音の違いを楽しむつもりです。



私のリファレンスソース [オーディオ]

 オーディオの良し悪しって自分が何を良く聞くか次第で大きく評価が変わります。私はJAZZやクラシック、サントラやJPOPを良く聞くのですが、録音品質の良いものもあれば悪いものもあります。クラシックのCDなんて録音いまいちだなーってものがほとんどです。全部のジャンルを全て満足に鳴らすのはなかなか大変ですが、そんな中これだけはちゃんと鳴って欲しいという私のリファレンスCDを紹介します。


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 まず筆頭は久木田薫さんというチェリストの『アンプラグド・ジブリ』です。ジブリの曲を小編成の室内楽で演奏しているのですが、このCDのチェロの響きは凄く良いです。中でも最後の曲の『テルーの唄』のチェロの響きは最高です。低域がしっかり出るシステムでは地響きのようにチェロが響き酔いしれます。ここに高域の艶も乗るかどうかが重要です。この曲が満足できると他のCDを聞くのが楽しみになります。


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 次に聞くのがクリスタル・ケイの『Best of Crystalkay』です。2枚組みのBESTなのですが、1枚目の2曲目『Eternal Memories』がちゃんと再生できるかがポイントです。DACの電源自作では出来が悪いとこの曲の高域が破綻するんですよ。本来凄く生々しい録音がされている気持ちの良い音のする曲なのですが、出来が悪いと曲のしょっぱなから割れたようなひどい音になります。この曲以外はちゃんと良い音で再生するのに~、と思ったことが何度もあります。整流ダイオードにショットキーバリアダイオードを導入して以来、この曲でのチェックは欠かせません。ショットキーバリアダイオードと3端子レギュレータを組み合わせて使うと100%破綻しました。PROST式LEDレギュレータ電源では破綻しません。試行錯誤はしましたが・・・ このCDは良い曲がいっぱい入っているので私は好きです。

 上記の2曲を聞いて行けると思えればまずは合格です。その先は出来栄えに酔いしれる試聴タイムです。
以下のCDを良く聞いてチェックしてます。


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 コルトレーンの『John Coltrane Anthology』です。コルトレーンは大好きですのでこのCD以外も色々聞くのですが代表としてBEST版を載せてみました。1956年以降の曲が収録されてます。こういった古い曲が生々しく聞こえると嬉しくなってきます。夜にネットサーフィンする時のBGMに最高です。


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 こちらは大野雄二さんがルパン三世の曲をJAZZにアレンジした『LUPIN THE THIRD 「JAZZ」~Bossa&Fusion~』です。このCD以外にも何枚もルパンJAZZのCDがリリースされておりどれも良いのですが、とりあえずこれを載せてみました。中域リッチな押し出し感のある曲で録音も良く、何度も聞きたくなります。


 紹介したいアルバムはたくさんあるのですが、まずはこんなところで・・・・・

DAC PCM1781を聞き込んでみました [オーディオ]

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 PCM1781のDACですが色々なジャンルの音楽を聞き込んでみました。今までブログで紹介した私のオーディオ構成という前提ですが、高域リッチでメリハリのある中低域な音質から古いジャズやロックがよく合いそうです。古い音源は高域が篭っていたりプアだったりするものが多いのですが丁度良く補完されます。コルトレーンやエルビス・プレスリー、ヘレン・メリルなんか凄く良いです。生々しさが増して全ての楽器やボーカルが艶やかです。特に女性ボーカルが前に出てくる感じです。ピアノもドラムもコントラバスも聞いていて気持ち良いです。古いソースは私のメインDACのTDA1543より上な感じですね。クラッシックも録音の悪い高域プアなソースが多いのでPCM1781の方が良く聞こえます。こりゃ作って良かった。これに対してJPOPやロック、映画のサントラなんかの最近の曲は高域が強すぎて聞き疲れします。こういった近代的な録音のされた曲はTDA1543の方が良いです。ビートルズのCDは古い音源のはずですがTDA1543の方が良い感じです。PCM1781だとハーモニカが突き刺さる感じで鳴るんですよね。なぜか・・・

 TDA1543とPCM1781はうまく住み分け出来ることが改めて確認できました。こうなるともう一つの眠っているDACであるAD1852を早く復活させたいです。材料はあらかた揃っているので今週末に作ろうかな。

DAC PCM1781を箱詰めしました [オーディオ]

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 永らくほったらかしとなっていたPCM1781をつかったDACですが、とうとうケースに実装しました。私が普段常用しているタカチの200mm×150mmのアルミケースです。いつもは前面にチーク材を貼り付けるのですが手持ちが在庫切れですのでそのうち付けます。なんせ私のオリジナルのアイデンティティですから・・・
 実装した回路は12Vトロイダルトランスを使った±10V電源系、9Vトランスを使った+5V電源系、ADuM3160を使ったUSBアイソレータ基板、PCM2706を使ったDAI基板、最後にPCM1781のDAC基板です。これだけの基板を前述のケースに効率良く実装するのはパズルのようでした。2個のトランスをなるべくアナログ信号系から離して配置し、アナログ信号系を最短でRCA端子へ接続するにはどうするか・・・ そもそも基板面積から考えてどれかの基板を2階建てにしないと収まりません。悩んだ末に写真のようなレイアウトとなりました。PCM2706とPCM1781の基板が2階建てです。組んでみてちょっとフロントヘビーな重量バランスが気になりますがまぁ良しです。

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 相変わらずPROST式LEDレギュレータ電源の高輝度LEDが激しく眩しいです。今回は5V電源用の平滑コンデンサにOSコンを使いました。いつもはニチコンMUZE・KZとFineGoldのパラですが、今回はOSコン16V・1000μFをシングルで実装です。OSコンはエージングに100時間程度必要ですので1週間ほど電源を入れっぱなしにしました。どんな音になるんだろう。今回の変更点としてはPCM1781の出力カップリングコンデンサをタンタル10μFにしたこともあります。何でタンタルかというと、基板実装可能な特性の良いコンデンサとしてタンタルを一度試してみたかったからです。ニチコンのHPなんかでは携帯機器向けにカップリングにタンタルを使うことの優位性が説明されてます。電解コンと比べて小型で周波数特性が良く、温度特性も良いとのことです。タンタルは逆電圧に弱いのですが、今回は基準出力電圧がー4Vだし逆電圧にならないことを確認してますので挑戦です。以前一度試してみましたがバラック状態での試聴でしたし、すぐに他のコンデンサを試すために外してしまったのでリトライです。ちなみに使ったタンタルコンは適当に買った16V・10μFです。

 エージングがそこそこ進んだのでちょっと聞き込んで評価しました。なんだか以前聞いた時よりも高域がすっきりしている印象です。相変わらず高域リッチですが、以前はもっとドンシャリ傾向だったのが解像感のある気持ちの良い高域です。また、中域の彫りが深く太くなった感じです。相対的に低域は少し減ったように感じますが、もともとドンドン出てたので少し引っ込んで丁度いいぐらいです。
 とりあえずまとめとしてはしばらく色々なジャンルの音楽を聞き込みたくなる音です。OSコンが効いたのかカップリングコンが効いたのか判りませんが前回聞いた時より格段に良く、ちょっと魅力的な鳴りっぷりです。

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